最近の支援の在り方を問う

最近の福祉・支援の在り方を問う ―本人を支え、本人に向き合ってもらうこと ― 先日、65歳を過ぎた障害のある方の病院カンファレンスに参加しました。 本人は、数年前に親から引き継いだ会社の経営が立ち行かなくなり、その後に手掛けた事業もうまくいかず、最終的に破綻しました。負債を抱え、自宅のビルも競売にかけられることになり、住む場所を失う危機に直面しました。その結果、グループホームへの入所に至っています。債務整理の段階から弁護士が関わり、現在は成年後見制度も利用しています。...

成年後見制度における「士業後見人」と「福祉職」の見解の違い

成年後見制度における「士業後見人」と「福祉職」の見解の違い ― 権利擁護と福祉の視点から考える ― この町で馴染みのある弁護士が講師を務める研修があった。その弁護士は、成年後見人としての活動をはじめ、福祉に関わる機会も多い。しかし、私自身は、その考え方や姿勢に今ひとつ物足りなさを感じている。その理由は、成年後見制度に携わる専門職の間で「それぞれの役割や専門性の違いが十分に認識されていないのではないか?」という懸念があるからだ。 1.士業後見人と福祉職・市民後見人の違い まず、大前提として理解しておくべきことがある。...

根本的な福祉理念の違い

地域包括支援センターにて、主任介護支援専門員兼センター長として8年間勤務しました。地域包括支援センターは、2005年の介護保険法改正により制定され、翌年4月に前身である「在宅介護支援センター」から移行した組織です。私が支援センターに勤務し始めた当初は、まだ介護保険制度そのものが始まっていませんでした。現在は障害者支援の相談支援員をしています。相談業務は障害者施設の生活・職業指導員を経た後、おおよそ30年続けております。...

我々(昭和世代)が昨今の職場環境に思うこと。

すでに年金受給世代となりましたが、まだ現役で働いている仲間が周りにもいます。彼らと話すと、度々次のような愚痴を耳にします。 「最近の福祉は悪くなった」 介護保険が浸透して制度的にも充実し、昔に比べれば恵まれた時代になっています。それにもかかわらずそう感じるのは、福祉従事者の考え方や価値観が時代と共に大きく変化したからに他なりません。(この点については、また別の機会に譲るとします) 福祉に限らず、昨今の職場環境における最大の変化といえば「飲み会や食事会が無くなったこと」ではないでしょうか。...